アトリエZは、元金型工場。現在は制作アトリエの一角がギャラリースペースとなっています。
工場の天井・床をそのまま活かした制作アトリエと白い壁のギャラリースペース、
岡山の伝統的な木造建築の外装である焼板を思わせるカフェ側の黒壁の展示スペース、
と一つの建物の中にいろいろな表情が宿っています。
展示のジャンルも現代アートから工芸、雑貨にいたるまでさまざま。
カフェスペースとも一体になっておりますので、お茶をいただきながらゆったりと展示作品を体感していただけます。
カフェであり、アトリエであり、ギャラリーでもある「カフェ×アトリエZ」。
日々の中になにかおもしろいことを発信できる「どこにもない場所」になれたらと願っています。
ATELIER Z
ここはカフェですか?ギャラリーですか?とよくたずねられます。
2004年5月、金型工場だったところを作品制作用の貸しアトリエとして改装。まずはスタートを切りました。
当時の岡山には、発表する場(ギャラリー)はあっても、大作が作れる場所はありませんでした。
大学を卒業して大作を創ろうとするときにぶつかる制作場所の悩み。
それで泣く泣く大作を諦めた人や、制作活動そのものを辞めた人、すごく狭いところでがんばってる人、
そんな人を大勢見てきたのです。
ここは、広さは8×19mでちょっとした体育館並み。工場の跡地でクレーン付き。
ちっちゃなロフトも付いてて上から制作現場を眺めることもできてしまう。
カフェにするには広過ぎるけれど、制作者にとっては夢の広さでした。
そうこうするうち、アトリエで制作されていた0教授から
「せっかくアトリエで制作しているんだから、発表できるようなギャラリースペースを作ったらどう?」とのお話が。
たしかに、カフェに来るお客様は裏のアトリエでアート作品を制作している人がいるなんて知りもしない。
普段はアートは敷居が高いと思っている人でも、カフェなら気軽に手にできるんじゃないか…。
そんな気持ちがふくらんで、ついにアトリエの一角に簡単な展示スペースをつくる事になりました。
しかし、こんな工場を仕切ったような展示スペースで展示したいという作家さんなんているのか?
不安にかられながらのギャラリースペース誕生でした。
そして、2005年6月、第1回展示を開催し、現在に至ります。
思えばいつも「アトリエZ」は「ちょっと変わったギャラリー」「変だけど面白いところ」「一言で言えない」…
と言われてきました。
周りの方のアドバイスをいただきながら、いつの間にかこういう形になってきたのです。
ここがギャラリーか、と問われると正直自分でもどうなんだろう?と思ったりもします。
ですが、来られるお客さまに、なにか気持ちが豊かになるものを提供したい。そう思ってここまでやってきました。
それは、カフェもアトリエも同じ。
だからここは、カフェであり、アトリエであり、ギャラリーでもある「カフェ×アトリエZ」。
分類できないと言われるのは誇りでもあるのです。